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<オーガニックファーム綾>

無農薬・無化学肥料・除草剤不使用のジュース用有機人参を育てている 九州・宮崎県綾町の有機JAS認定農家の直営サイトです。
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有機野菜・有機栽培なら安全なの?硝酸態窒素は怖いの?

オーガニック・ファーム・綾のある、宮崎県綾町は有機農業発祥の町と呼ばれるほど、町ぐるみで有機農業に取り組んできた歴史が30年ほどあります。

 

厳密には、「有機栽培」や「有機農業」というよりも、「自然生態系農業」とよばれる自然の摂理を尊重した農業に、先代達が長い時間をかけて取り組んできました。


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有機農業といえば、無農薬、無化学肥料で、家畜の堆肥などを用いながら作物を育てる農法と思われていますが、有機農業とはただそういう農法で栽培することではなく、太陽の光(光合成)を最大限活用し、自然の循環機能を使い、土や畑の地域環境を維持しながら美味しい作物を作ることのことです。

 

 

未完熟な動物性堆肥を使うと・・・


 

日本中の多くの熟練した有機農家さんは、微生物の餌となる家畜の堆肥などの有機物を畑に入れ、微生物の多く住むフカフカの土を作ります。

 

匂いのない完熟した動物性の堆肥を使うと、土が肥え、フカフカになり、虫も寄りつかなくなり、めちゃくちゃうまい野菜を育てることができます。

 

しかし、未完熟な堆肥を使ってしまうと、土の中に野菜の成長に必要な窒素分が多く残り、残ってしまった窒素分は「硝酸態窒素」とよばれる成分になり、野菜の中に多く吸収されたり、作物の根の生育を悪くしたり、野菜が幼苗のときに枯れてしまったりします。

 

 

硝酸態窒素って怖いの?


 

最近ネットで見る、有機野菜と硝酸態窒素が引き起こすと考えられる健康問題の関係は、もとはアメリカやヨーロッパで硝酸態窒素の多く含まれた地下水を飲んだ乳幼児が亡くなったことからきています。

 

確かに、安全といわれる有機栽培であっても、未完熟堆肥を多用している農家さんの野菜は硝酸態窒素が沢山増えてしまうことがあります。

 

そして、野菜の中の硝酸態窒素が増えると、食べたときに雑味というか、口の中に何かが残り野菜の味が不味くなりますし、虫も寄ってきたり、作物の品質も落ちます。

 

 

僕ら有機農家は、安全な作物を安定的、効率的に生産するため、虫を寄せ付けずに美味しい野菜を「作る」ため、かなり「硝酸態窒素」の量を気にしますが、ただ、「食べる」というポイントからみると、ネットなどに書かれているほど硝酸態窒素は気にしなくても大丈夫だと考えています。

 

これを気にすると、もうスーパーやネットで売ってる野菜は食べれなくなります。

 

まず、硝酸態窒素自体は、野菜、植物、水、土、食品などどこにでも存在し、人間の体液中にも存在するありふれた物質で、人体に危険性のあるものではありません。

 

硝酸態窒素の話題がネット上にあるのも、飛行機が飛び立つ際、向かい風(抵抗)がないと飛び上がるのに時間が長くなるのと同じで、慣行栽培や有機栽培を抵抗と仮定し、硝酸態窒素の害を誇張し、なんらかの「商売」に利用している人がいるからです。

 

どーしても「硝酸態窒素」の健康被害が心配!と思われる方は、こちらを読んでみてくださいね。

科学的に硝酸態窒素のことが書かれています。

 

 

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「サスティナブル」であり、循環する安定的な有機野菜の生産体系へ。


 

後継者を育て「サスティナブル」に続けていくこと。生産性を上げ安定的・効率的に生産すること。地域の環境を保全することや循環させることなど、農業にはいくつかの大切な役割があると考えています。

 

だいたい農業が盛んな地方には畜産農家の方もいます。そして、ビーガンでもベジタリアンでもない僕は、地元で育ったお肉もモリモリ食べます。

 

その肉を育てる畜産農家の方が牛や豚を育てれば糞が出ます、出た糞を私たち有機農家が完熟堆肥にし、畑に戻し、社会の資源循環を生んでいます。

 

肉だけ美味しくいただき、糞は知らないよ!自分達でど―にかしてください。自治体が処理して下さい。だと、同じ食べ物を育てる農家として、なんだか無責任のように感じてしまうのです。

 

なので、食の生産環境を取り巻く「循環」というポイントからも、完熟した堆肥を使う有機農業も続けていきたいと考えていますが、並行し、動物性堆肥を使わない野菜の安定的な生産にも取り組んでいます。


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堆肥から緑肥へ


 

動物性堆肥の代わりに「緑肥」とよばれる植物を畑で育て、それを畑に戻して微生物の餌として土を作る栽培方法があります。

 

 

緑肥という文字のごとく、植物堆肥です。

 

IMG_5715

 

 

8月に種を蒔くニンジン畑と、冬にとレタスを植える畑、計7反(2100坪)に、えん麦(イネ科)と、ネマキング(マメ科)と呼ばれる緑肥の種を蒔きました。

 

IMG_5714

 

 

えん麦は育つとこんな感じになります。

これを、機械で刈り取り、そのまま土の中に戻します。

 

vege8 無動物性堆肥

 

 

家業の有機農業を継ぎまだ数年ですが、それぞれ条件の違ういろんな畑からできる作物を手にする度、食べる度、品質、味、成育度合い、それらの多くの違いの原因は目に見えない土の中にあるのだと感じています。

 

その土を作る、「緑肥」や「完熟堆肥」。

 

それぞれ味の違いも楽しめるので、ニンジンやレタスの収穫が忙しくなる冬には、あなたも綾町に遊びにきてくださいね!食べくらべをしましょう!


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おしまい。

 

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