<R.O.R㉑>料理研究家【橋本 加名子さん】無農薬ねぎたっぷり出汁の揚げ豆腐
”あの人”に教えてもらうレシピのリレー Relay of the recipes. Vol.21
第21回目は、家庭料理研究家の沼口ゆきさんからご紹介を頂きました、「おいしいスプーン」「VegeThai」主宰、料理研究家の橋本加名子さんです!
*プロフィール
料理研究家、フードコーディネーター、栄養士、近茶流懐石料理講師。
米国留学中にタイ、ベトナム料理と出会う。香港出身のホストマザーより広東料理を学ぶ。 帰国後都内レストランにてタイ、ベトナム、ラオス料理、実母より近茶流懐石料理を学ぶ。 商社勤務を経てタイ・バンコクにて、タイ宮廷料理・家庭料理・伝統菓子・カービングを学ぶ。 帰国後、フードコーディネーター、冷凍食品開発会社商品開発室長を経て独立。
長年の企業務めをしながら子育てをした経験を活かし、「手抜き」ではない簡単で作りやすいジャンルにとらわれない家庭料理を雑誌、書籍、Webにて製作。
世田谷区の自宅兼スタジオにて、アジア料理と旬の和食の教室「アジアサロン おいしいスプーン」と、日本初のヴィーガンタイ料理教室「VegeThai」を主宰。
近年では、食のバリアフリーとして精進料理、ヴィーガン料理のレシピを積極的に開発。
時間を見つけてはタイ北部の古都チェンマイにて精進タイ料理を学んでいる。
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他、六本木ヒルズ内タイ料理店のフードコーディネートや、ユーコープ「MIO」などの機関誌での連載、各地での料理教室講師、商品開発、店舗プロデュース、メニュー&レシピコンサルティング等々、とにかく幅広い「食」の分野でご活動中の橋本先生。
我が家では、もう何年も前から先生の著書「どんぶりとのっけごはん」からのレシピを楽しませていただいておりましたー!
特に「鶏肉と小松菜のあんかけ丼」は昼食に何度作ったことでしょう。大根おろしで茹でこぼしてから、だし汁をベースに煮込んでゆく角煮も、さっぱりとして、胃にもたれず大好きでした!
沼口ゆきさんからひと言
橋本加名子先生と初めてお会いしたのは台湾、
「おいしい料理を作られそうなお顔をしているなぁ。」と思ったの
その直感は大当たりでした。
体のことを考えて食材や調味料にこだわり、おそらく食べる人の笑
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~食にまつわるお仕事に携わる ”あの人!” たちに、おすすめの旬の野菜の食べ方を教えていただきます。~
<オーガニックファーム綾>の無農薬の白ネギを使った「” 基本の家庭料理”いつものおかず」とリクエストさせていただいたところ、「ねぎたっぷり出汁の揚げ豆腐」を教えてくださいました!
ネギは溶けるように甘く、滋味深いお出汁は、さすが橋本先生、裏付けのある美味しさです。
前出の「どんぶりとのっけごはん」でもそうなんですが、懐石料理の教授であるお母さまから受け継いでおられる、正統的で芯の通った橋本先生のレシピは、ぶれない美味しさを約束してくれます。
◎盛り付けも、端正なのに、いつもなんだかかわいいんです。
材料 4人分
長ねぎ 2本
干し椎茸 2枚
ごま油 大さ1
木綿豆腐 1丁(350g)
片栗粉 適量
揚げ油 適量
<A>
干し椎茸の戻し汁 + だし(かつおと昆布) 合わせて200ml
<B>
酒 大さじ1
みりん 大さじ1
しょうゆ 大さじ2
無農薬ねぎたっぷり出汁の揚げ豆腐の作り方
① 木綿豆腐はキッチンペーパー等に包み、重石をのせ(又は、耐熱皿にのせて電子レンジ(600W)で3分加熱し)て水切りし、12等分に切り、片栗粉を塗して、高めの温度(180℃)の油で揚げる。
② 長ねぎを斜めに薄切りにする。干し椎茸は軸を取り、薄切りにする。
③ フライパンにごま油を温め、中火で長ねぎを炒める。長ねぎの水分が飛び、全体的にしんなりしてきたら弱火にして更にじっくり炒める。
④ 長ねぎにとろみが出てきたら干し椎茸を加えて軽く混ぜ、Aを入れて中火にする。一煮立ちしたら弱火にし、Bを加えて味を調える。
⑤ ①の豆腐を器に盛り付け、④のねぎ出汁をたっぷりかける。
何と言っても、このお料理はだしがポイントです。
今回「どんぶりとのっけごはん」でご紹介されいるだし汁の取り方のご案内を、橋本先生にご承諾いただきました。ぜひ、味の決め手となる、ひと手間の美味しさを!
◎だし汁
材料(作りやすい量)
・だし用昆布 15㎝
・水 4カップ
・かつお節 大きくひとつかみ(約12g)
作り方
1.昆布を濡れ布巾でさっとふき、鍋に昆布と水を入れて火にかけ、沸騰直前に昆布を取り出す。
2.かつお節を入れて菜箸で湯に沈め、ひと煮立ちしたら火を止めてこす。
<引用元:家に帰ってすぐできる どんぶりと のっけごはん>
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Vege8<オーガニックファーム綾>の野菜について
ねぎはとてもとても甘く。濃縮された深い味でした。
日頃、動物性の出汁をなるべく使わず、昆布やきのこの精進出汁を使っています。味わい深いねぎは淡泊になりがちな出汁にコクを加えてくれます。
橋本 加名子先生の本
他多数の、忙しくても美味しく作れる本がズラリ。
編集後記:レシピ担当Yuki
こんなことってあるんですね~。
沼口先生からお電話で「タイ料理の・・・べジタイのハシモトカナコ先生をご紹介します」とお伺いした時、最初はわからなかったのですが、ノートに走り書きしたお名前を反芻しながら、えーっ、まさか!と本棚へ・・・。びっくりし過ぎて実感が沸きませんでした~。
「どんぶりとのっけごはん」は、もう10年も前に出版された本ですが、かゆいところに手が届く充実度で、今でもまるで色褪せ感もなく、逆に当時まだ認知度の低かったタイのガパオライスを「鶏ひき肉のバジル炒め丼」と、シンガポールチキンライスは「海南チキンライス」と、ご紹介されていたのも印象的です。
当時からアジアの食に魅了されていた橋本先生は、現在、野菜を中心とした「化学調味料を使わないタイ料理」を追及されておられますが、こちらもまた大変興味深く、”国産の調味料で作るタイの精進料理「べジタイ」”の本の出版を、心待ちにさせていただきたいと思います!
当初は、有機ブロッコリーを使ったレシピの予定でしたが、不手際による急遽の変更にも軽やかに対応してくださり、ありがとうございました。
日常になくてはならない、長く受け継ぎ伝えたい温かな、しみじみと美味しいねぎの家庭料理、ごちそうさまでした!
橋本加名子先生のレッスン情報
「おいしいスプーン」
・タイを中心とした「タイ・アジア料理」クラス
・日本の季節・旬を大切にする家庭料理「にほんの食ごよみ」クラス
日本初のヴィーガンタイ料理教室「VegeThai」
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これまでに”あの人”に教えてもらうレシピのリレーに参加してくださった皆さんのおかげです、ありがとうございます。
<関連記事>唯一、白ネギが「オーガニック」として認められない理由。